愛しているから、さようなら!【BL】

「なあ、お前はさ、その……」

「何?」


「あのさ、」

「うん?」


彼は何かを、言い迷っている。


「えっと、キス、した事ある?」

「あるけど」

「マジで?!」

誰と?!と、乗り出して聞いてくる。

顔が、近いです。



「みーちゃん」

「猫じゃん!」

なんだーと、離れていく彼。


「急にどうしたの?そんな事聞いて」

「ん、いや、さー。
 どんなかなって思って。
 人は無いの?」

「無いよ」


そっかー、だよな、と残念そうに、
だけどどこか嬉しそうに彼は笑った。

きっと、僕が経験済みならそれはそれで
感想を聞きつつも、悔しがったんだろう。


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