愛しているから、さようなら!【BL】
やたらと好きだと繰り返し言ってくる彼に
疲れ切っているはずなのに、
熱が上がってきて、目は冴えてしまう。
最初は口に出して返していたけれど、
そろそろ体力の限界だ。
「……もうわかったから」
いつまで続ける気かと問うと、
「今まで言えなかった分全部言う!」
ちょっと誇らしげにそう言われた。
「……明日以降じゃ駄目なの?」
頼むから眠らせてくれと懇願すると、
しょうがないなと、腕の力が緩み、
代わりに首の下へ腕が差し込まれた。
俗に言う腕枕と言うやつか。
「辛くない?」
痺れてしまわないだろうか。
「大丈夫!」
やたらと自信満々だ。
……明日の朝、どうなっても知らない。
体温が伝わって心地いいから、
このまま寝かせてもらおう。
「おやすみ」
「ん、おやすみ」
挨拶を交わしてすぐに、
瞼は重さに逆らえなくなった。