愛しているから、さようなら!【BL】
「……なんで?」
「練習?」
なんの?とは、言えない。
訊いてしまったら、きっと彼は言う。
解っているから、聞きたくない。
最終的には僕に
あれをあれさせるつもりなのだろうか。
うん……アレだな。
別にその行為をやりたくない訳では無い。
でもあれだ。
突然何を言い出すんだよ。
帰宅早々、真昼間に。
「嫌なら、逆に俺がやるから」
手ぇ貸して。と言われた。
それはそれで、気恥ずかしい物がある。
……するか、されるか。
どっちがいいだろう。
選びかねていると、彼が提案する。
「じゃあ、じゃんけんしよう」
鬼ごっこの鬼を決める子供のように、
まるで無邪気だ。
言われるままにじゃんけんをする。
勝った方が咥えるらしい。