はちみつキャンディ
あたしは歩き続けた。

家に、自分の部屋に一刻も早く帰るために。


「ねぇ、俺と遊ばない?」

ナンパ?

頭おかしいんじゃない?

あたしにナンパするなんて。

シカトしたのについてくる。

「ねぇねぇ、聞いてる?」

「あっちいって」

「やだよ~、遊ぼうよ~」

しつこいわね。

『ドスッ』

ナンパ男の腹に思いっきりパンチをぶち込む。

そしたら、少しスッキリした。

ただし男のうめき声はキモイけど。

吐いちゃってるし。

そんなに痛かったかな。

あたしは相変わらず歩き続けた。



家に入ると、お母さんの声がした。

「雅?お帰りなさい」

「ただいま」

あたしは自分の部屋に退散した。

ベッドに倒れこむ。

「ふー…」

なんか、すごく疲れた。


―♪~♪~♪~♪~♪~♪―


メールの着メロが鳴った。

誰から・・・?

[メール 2件]

[1:友夏]
[2:潤太]

潤太からだ!!!



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