はちみつキャンディ
「なんか用?」

「『なんか用?』じゃないよ!雅がおっきい声だすからびっくりしたじゃん」

あたしが大声をだして驚いちゃったせいか、目が潤んでいる。

「あーごめん。気づかなかった。で、なに?」

「今日の放課後、一緒に出かけない?」

一昨日も誘われていってみたら、潤太ナンパされまくりだったなぁ・・・。

「いいけど、どこ行くの?」

「えーっとね・・・、わかんない」

「はぁ?」

「あっ、ごめん。えっとね、うーん・・・」

別に謝らなくてもいいのに。

『はぁ?』っていっただけだし。

あたしのいい方が悪かったかな。

でも口癖だからしょうがない!

悩んでるところも可愛いなぁ。

恋愛感情じゃないけど。

なんか妹みたいで。

「まぁ、いっか。オッケー放課後ね。東門にいるから」

「うん!ありがと!」

潤太はそういって席に戻った。

・・・って、あれ?

なんかドアのところで3年の男子に絡まれてるし。

あーあ、可哀相に。あの男子たち。

すっかり潤太を女の子だと思ってる。

「さて、いくか」

あたしはガタンッと立ちあがって、潤太たちがいる方へ歩いていった。




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