はちみつキャンディ
あたしも授業を受けることにした。

席に座って窓の外を眺める。

水色の空に白い雲がふわふわ浮かんでる。

ガラッ

ドアを開ける音がして担任が入ってきた。

「授業を始めるぞー」

次は数学。

あたしが一番嫌いな科目だ。

担任は教科書をだすと読みはじめた。

「えーっとだな、まず問1のこの式を説明してもらおう」

一度言葉を切ると、教室中を見回した。

そして、席についているあたしを見つけた。

「ああ、桜井いたのか。じゃあ桜井、式を説明してくれ」

「イヤです」

あたしは即答した。

「即答かよっ。じゃあ鳴海」

担任は潤太をさした。

「え?あ、はい」

潤太はすらすらと式を説明して座った。

「完璧だ」



と、いうわけで授業が終わった。


つまり帰りの時間。

友夏との情報交換のとき。

「雅っ。説明してよねっ」

「どっか入ろうよ」

あたしは提案した。

「そうだね、寒いし」

ということで

あたしたちはファミレスに入った。


< 52 / 63 >

この作品をシェア

pagetop