はちみつキャンディ
「泊まってもいい?」

あたしが潤太にきくと

潤太は嬉しそうな顔をした。

「うんっ。いいよっ」

「じゃあ、服貸してくれる?」

制服で寝るわけにもいかないし。

お母さんに電話しなきゃ。

メールでいいかな。

【今日、友だちの家に泊まるから。】

【わかったわ、気をつけて】

うちは放任主義だからどうってことなかった。

でもせめて友だちのことくらい聞けばいいのに。

あたしたちはリビングに移動した。

「あ、そうそう。ご飯まだでしょ?」

「え、うん」

「つくっといたから食べよう」

潤太は驚いたらしい。

でも嬉しそうだ。

「わーいっ!食べるっ」

うわー。

なんかすごく嬉しい。

「あ、でも、味の保障はできないからね」

あたしは釘を刺した。

「大丈夫だよ」

潤太はそういって、食べはじめた。

あたしは、潤太のようすを伺った。

「おいしいっ」

「よかったぁ」

あたしも食べる。


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