【長】さくらんぼ

香菜「麻衣…ちょっといい?」


麻衣「あっ香菜〜どうしたの〜?」


やっぱり麻衣はいつも通り


香菜「……憂と付き合ってるんだって?」


あたしの単刀直入すぎる質問に、麻衣は一瞬目を丸くした

けどすぐに笑顔になった


麻衣「憂に聞いたの〜?」


その言葉が冷たく胸に刺さった

今まで麻衣が憂を呼ぶときは、必ず[憂くん]だったのに…



[憂]



変わってしまってた




麻衣「やっと言ったんだ〜♪今まで内緒にしててごめんね〜
憂が黙っててって言うから〜」


香菜「……憂が?何で?」


麻衣「よくわかんないんだけど〜恥ずかしいとか言ってたよ?
ほら〜憂って恥ずかしがり屋じゃない?」


そう言う麻衣の顔は幸せに満ちているようだった



なんなんだろう……

この気持ち



兄弟みたいな憂を取られたって…嫉妬しちゃってるのかな?



消えない胸のざわつきをあたしは必死に隠した








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