【長】さくらんぼ
その日のバイトはいつもの何倍も何倍も長く感じた


やーっと仕事が終わって外に出てみると、龍くんが立っていた


龍「よっお疲れ!!」


香菜「……お疲れ〜どうしたの〜?」


龍「どうしたの〜はお前だろ?」


香菜「…………また気付いたの〜?あたしそんなにわかりやすいかな?」


龍「つか、俺の勘がいいんだよ♪」



あたしはまた龍くんに話を聞いてもらうことにして

近くの公園のベンチに腰かけた



龍「で?何があったわけ?」


香菜「ん〜とね〜……憂と麻衣ね?付き合ってるんだって」


龍「はあっ?」


元々リアクションが大きい龍くんは、いつもよりさらに大きなリアクションをとった


香菜「やっぱびっくりするよね?」


龍くんの行動がおもしろくて、思わず笑ってしまった


龍「いやいや…笑ってる場合じゃなくて……え!?まじ!?」


香菜「龍くんでも気付かなかったんだ〜」


龍「いや、なんか憂が隠してんのかなとかは思ってたけど…まさかって感じ」


香菜「あたしも昨日偶然見ちゃって、今日知ったの」


龍「えっ…まじでありえねぇんだけどっ……憂バカだろ…」


龍くんのリアクションがいつもと違う気がした



龍「香菜は?大丈夫なわけ?」


思いもよらない問いかけに驚いた


[大丈夫?]なんて聞かれると思わなかった

……なんかおかしいよ








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