【長】さくらんぼ

そしてすぐに男の子は救急車で運ばれて行った


人がどんどんいなくなっても、あたしはそこから動けなかった




憂「………香菜?」


香菜「あ〜憂〜…」


あたしはまぬけな声をあげた


憂「え…何してんの?」


香菜「ん〜?…憂が倒れてるのかと思って……」


はやとちりしてるのが恥ずかしくて、うつむいてた


憂「…………とりあえず立てば…?」


香菜「……それがね〜…立てないの」


憂「は?」


香菜「…………腰…抜けちゃった〜」


憂「ぶっ」


香菜「笑わないでよ〜っ」


そんなに笑わなくてもいいじゃんか…

そう思ったとき


憂「…はい」


憂が手を差し延べてくれた









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