転生と赤い糸



龍の学校に近づくにつれ、鼓動はさっきよりも速くなっていった。





胸の奥から湧き上がった鼓動が、喉の奥にも達し、耳からもドクドクと聞こえてくる。






あと少し・・・





あと少しで・・・貴方に逢える・・・





自分の感情とは違う感情が胸の奥から聞こえてくる。





・・なんだろ・・・昨日からあたしおかしい・・





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龍の学校の門をくぐり、人ごみを避けながら校舎の入り口にたどり着く。





・・あ。龍にメールしないと・・。





ポケットから携帯を取り出して、





【今から校舎に入るよ♪クラスに行けばいいかな?】と、メールを入れる。





するとすぐに返信があった。






【今、手離せないから、少しブラブラしてて】






【了解です♪】






あたしはそう返信して、何を思ったか図書室を探した。






初めて来る学校なのに図書室の場所がなんとなくわかる。






デジャヴ??






・・違う。誰かに呼ばれているような・・・引き寄せられているような・・・





そんな感じだった。




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