転生と赤い糸
龍と木下くんがまさか友達だなんて・・・
コレも運命??
木下君に龍との事を邪魔されたくない・・・
あたしと龍はずっと手を繋いで色んなクラスを回った。
普通男の子って照れて手を繋ぐのとか嫌がるんだろうけど、龍はそんなこともなく。
むしろ、あたしをみんなに見せびらかすようにしてくれた。
擦れ違う友達たちに「あれ?龍、彼女??」って聞かれると、
「可愛いだろ?俺の彼女♪」と繋いだ手を見せる。
龍は学校で人気があるようで、どのクラスに行っても声を掛けられた。
特に女の子からの視線が・・・痛い。
「うわぁ・・龍くん、彼女いたんだ・・ショック」
「あの人、龍先輩の彼女・・・??」
女の子たちの悲鳴がかすかに聞こえるし・・・
「あ、綾!喉乾いただろ?ちょっとココで待ってて!」
龍はそう言うと、出店に向かって行った。
あたしは、その背中を見ながら中庭の階段にちょこんと座る。
ちょっと歩くだけで、友達が龍に声を賭け、まわりにいる女の子たちは目をハートにして龍を見つめる。
あたし・・・すごい人と付き合ってるんだ・・・嬉しいような・・・心配なような・・・
複雑・・・
「龍、めちゃくちゃモテルからね♪」