転生と赤い糸
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「・・あの・・ドコまで行くの??」
あたしは木下君にひっぱられたまま・・・
「・・ここまで。」
ココまで・・と連れてこられたのは駅だった。
「なぁ・・綾。龍のこと・・・「あたしは・・龍が好きだから・・」
さっきだって、「俺が好きなのは綾だけだから!!信じてくれ!!」って言ってくれたし。
サナさんとのキスは・・・やっぱり嫌だけど。
でも、なにか訳がありそうだったし。
「お前に隠れてあんな事してる男がまだ好き??」
あたしはコクンと頷く。
「・・・バカじゃね?でも・・・俺は綾を絶対諦めないから。絶対、前世の恋を現世で実らせるから・・」
木下君はそう言うと、そのまま駅に向かった。
あたしは・・・前世よりも今が大事・・・だから。
龍が・・・好きだもん。
ツキンと痛む右手を押さえながら木下君の背中を見つめた。