転生と赤い糸
拓也君は公園の入り口の自販でコーヒを買って渡してくれた。
「コーヒでよかった?はい・・、あそこ座ろうか。」
ベンチに座って、お互い沈黙。
何をどう話していいか考えてるのかな・・・
あたしは、目の前で幼稚園バスを待つ親子をジッと見つめていた。
「・・あ・・えっと・・・俺は、龍と幼馴染なんだわ。」
「・・・うん。」
「つまりサナも・・・そうなわけで・・・」
「・・・・・・」
「サナのことは聞いてる?」
「龍から聞いてはいないけど・・・わかる。」
「そっか。中学の時から高校入るまで、龍とサナは付き合っててさ。高校の入ってすぐに別れてるんだけどね。」
「そうなんだ・・・」
「・・まぁ。龍が綾ちゃんに一目惚れして、それから綾ちゃんしか見れなくなったからなんだけどね。」
「・・え?!ホント?」
「ホント。」
・・・龍が、あたしを好きになったからサナさんと別れたんだ・・・
正直、ホッとしたというか、嬉しい・・・
「でも・・・サナの方が龍をなかなか諦められなくてさ。龍と別れてから、当てつけのように適当な男と付き合うようになって。そんな時に、サナが妊娠したんだ・・・」