転生と赤い糸
「・・で。なんで?」
「たまには童心に返ろう!!」
木下君につれてこられたのは動物園。
時刻は15時半。
平日だし、閉演間近だし・・で、人がほとんどいない。
「まずは象だろ?次はキリンだろ?・・・ウゲッ!!ふれあい動物園、ここから一番遠いし!!行けるかなぁ・・・あぁ・・でも、ライオンも見たいしなぁ・・・」
木下君は園マップを広げてブツブツ言っている。
その姿が、なんだか可笑しくてついつい笑ってしまう。
「そうやってる時間がもったいないよ?」
「あぁぁ!!そうだな。んじゃぁ、とりあえず、コアラから・・・」
・・・って、さっき言ってた動物じゃないのがウケル・・・
「ホラ!行くぞ!!」
そう言って差し出された手をあたしは戸惑いながらも握った。