転生と赤い糸
普通なら、サナさんの立場だったら、「じゃぁ、私が龍をもらう」とか言うんだろうけど、
サナさんは違った。あたしにやり直せって言う・・・
あたしは首を横に振った。
「あたしの器が小さいんです。龍を受け入れられなくて・・・」
「・・・・・・」
「話はそれだけです。じゃぁ、あたしは帰ります・・・」
そう言って、あたしは自転車に跨って公園を離れようとした。
「待って!!綾ちゃん!!」
サナさんがあたしに声を掛ける。
「あたし、綾ちゃんたちが別れたからって、龍にどうこうするつもりはないから!!それだけは信じて!!」
あたしはその言葉にニッコリ微笑んだ。