転生と赤い糸
「お待たせ・・・」
「・・遅かったね・・」
「ちょっとね。なんていうか・・・自分磨き??」
「へぇ・・・」
あたしたちは、ショウウィンドウ越しに会話をする。
きっと、あたしは涙でぐちゃぐちゃだろう・・・
ずっと待っていた人の声を・・・姿を・・・目の前にしているんだもん。
「・・ねぇ・・どれだけ待たせたと思ってるんの??いい度胸してるよね?」
「・・どれくらいだろ・・?ざっと二百年越え??」
「・・ばか・・・」
あたしは、そのまま木下君の胸に飛び込む。
懐かしい香りに包まれて、人目も気にせずに泣いた。