青い空
「はっくしゅっ」
後ろから、杉山のクシャミの音
「んだよ、また来たのかよ」
「毎日来るって言ったろ。また屋上来てんの?落ちたっていうのに」
「まあな」
病室からじゃ狭い範囲の空しか見えない
ここの屋上は自由な出入りだからな
「そんなに屋上大好きなのか?」
「ちげぇよ。・・空」
空を指差す
「空?」
「そう。俺が屋上に行ってた理由は空を見たいから」
「んだよ、それ。空って・・・」
「俺が空見たいから屋上行くって言ったらどう思う?キモいだろ」
「・・・まあな・・・」
認めるのかよ、お前
「でもお前、よく生き返ったね」
「ん?あぁ」