memories
目の前で見るからに新しい制服をきて
私の部屋に上がり込んでるコイツ、龍二君は
私の幼馴染み。
物心ついた頃から
もう
私は龍二君の
玩具、パシリに
なっていた。
-----思い返せば
10年前。
「おいブスっ。
お前は今日から
俺の言うことを聞くんだ」
今でも忘れられない。
あのときは
まだ理解できなかった。
嫌、理解したくなかった。
でも
もうすでに
意地悪な彼に
私は
慣れてしまっていた--。
「さっさっと
制服に着替えろやっ。
ブスっ!!」
--わかってますって。
今日から
私たちは高校生になる。
だから龍二君は
私の部屋にまで
迎えに来た。
龍二君と
高校まで同じだなんて
私の高校生活は
始まる前から
終わったも
同然。