ココロごと
約束
程なくして、夏樹ちゃんが乗車してきた。


高校には毎日電車で通っているそうだ。俺だったら毎日が脱力感と格闘の日々を過ごす事になるだろう。

そのぐらい、朝が嫌いだ。


「おはよう」


向かい合わせの咲の隣に座った後、見知らぬ一人の男に戸惑いながら挨拶をしてきた。



こっちも対応しようとした時、その見知らぬ男が前に出た。


「近藤さん、ですよね?話は和人から聞いてます。木村です」


「なんで敬語なんだよ」



俺は素早くツッコミを入れた。

夏樹ちゃんはほのかに微笑んだ後、こう答えた。


「木村君ですね?咲から聞いていますよ」


そして同じようなツッコミを咲も入れた。



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