ココロごと
一通り大貴の要望を聞いて回り、落ち着きを取り戻す四人。

紅葉の終わった木から葉っぱが落ちる。


「もう冬になるな」




俺は祭りの終わり時のような気分で独り言をこぼした。



それを聞いた咲が口を開いた。


「ねぇ、観覧車乗らない?時間も時間だし、最後にさ」


「異議なし」

全員口をそろえた。


観覧車といえど人は並んでいた。

降りてくる人が背伸びをしていく。



「次はジャンケンだ、勝った方と負けた方で組む。いいな?」


俺達は観覧車で乗るペアを決めていた。今度は咲と一緒になるために大貴と全力勝負である。



「望むところよ」


咲は勝ち、夏樹ちゃんは負けたようだ。となれば、勝つしかない!



「最初はグー、ジャーンケーン......」








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