ココロごと
一期一会
告白されたのはこれが初めてだったと思う。


恋なんて縁のないものだと勝手に決めつけていた。現に、咲を好きにならなきゃ一生考えることはなかっただろう。




ひとつの気持ちを抱えたまま遊園地を出た。祭りが終わったような静寂とこれから始まるもうひとつの祭りを感じながら。





夏樹ちゃんとは駅で別れた。全て終わったらまた話すと約束して。



大貴は親が迎えに来たらしく、観覧車でのことを多くは語らずに帰っていった。




気になるのは、帰るときに咲と親指をたててなにか合図をしていたこと。



残された俺と咲は、今日の始めからあったことを話し出した。



やがて太陽が顔を隠して、いっそう空が暗くなった。
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