さよなら、片思い【完】
バイトの就業時間が終わり、タイムカードを切ってもう一度ホールへと出た。
「あっ、唯ちゃん。お疲れさま。何か一杯奢るからそこ座りなよ」
律さんは上原くんの横の席を指指して笑った。
「えっ、でも…」
上原くんがこんなに近くにいるだけでも贅沢なのに隣に座るなんて!
「どうぞ」
わたしが戸惑っていると上原くん自ら椅子を引いてくれた。
これは座らなきゃ失礼だよね?
緊張しながら椅子に座ると、彼からシトラスの香りがした。
わたし、この香り好きだな。
「何飲む?何でも好きなの言って。俺の奢りだこら」
「そんなっ!悪いですよ!」
「いいよ、気にしないで。このバカ共の相手してくれたお礼」
「っでも!」
初めて会った上にご馳走になるなんてとてもできない!
「哲!あたしコレ!ミルクレープとレモンティーがいいな」
仁奈さんがメニュー表を見ながら上原くんにリクエストしている。
わたしには到底できそうにない。
「お前はダメ!ってかさっきアップルパイ食ったばっかりだろ?デブるぞ」
そのやりとりがおかしくてクスッと笑うと「騒がしくてごめんな」と上原くんが耳打ちしてきた。
もう、今一生分の幸せを使い果たしんじゃないんだろうか。
「あっ、唯ちゃん。お疲れさま。何か一杯奢るからそこ座りなよ」
律さんは上原くんの横の席を指指して笑った。
「えっ、でも…」
上原くんがこんなに近くにいるだけでも贅沢なのに隣に座るなんて!
「どうぞ」
わたしが戸惑っていると上原くん自ら椅子を引いてくれた。
これは座らなきゃ失礼だよね?
緊張しながら椅子に座ると、彼からシトラスの香りがした。
わたし、この香り好きだな。
「何飲む?何でも好きなの言って。俺の奢りだこら」
「そんなっ!悪いですよ!」
「いいよ、気にしないで。このバカ共の相手してくれたお礼」
「っでも!」
初めて会った上にご馳走になるなんてとてもできない!
「哲!あたしコレ!ミルクレープとレモンティーがいいな」
仁奈さんがメニュー表を見ながら上原くんにリクエストしている。
わたしには到底できそうにない。
「お前はダメ!ってかさっきアップルパイ食ったばっかりだろ?デブるぞ」
そのやりとりがおかしくてクスッと笑うと「騒がしくてごめんな」と上原くんが耳打ちしてきた。
もう、今一生分の幸せを使い果たしんじゃないんだろうか。