さよなら、片思い【完】
家に帰るとママがキッチンでカレーを作っていた。
うちのママの数少ない得意料理。
ママは雑誌の編集者で仕事が忙しくなかなか料理を作る機会がない、というのは言い訳だっていうのはパパもお兄も知っている。
ただ単にママは料理が苦手なだけなんだよね。
「あっ、陽菜。おかえりなさい。ごはん、もうすぐでできるからね」
「ママがごはん作るなんて珍しいね。雨でも降らなきゃいいけど」
「失礼ね!今回は自信作よ。いいから、着替えてきなさい。あっ、ついでに哲も呼んできてね」
「えっ!?お兄帰ってきてるの!?」
「今日は講義が早く終わったみたいでって、もう行っちゃった」
お兄が帰ってきてると知って階段を一つ飛ばしで勢いよく駆け上がる。
「お兄!!おかえりなさい!!!」
ノックもせずにお兄の部屋の扉を開けたのにお兄は優しく微笑んでわたしを招き入れてくれた。
「ただいま。ヒナも今帰ったのか?おかえり」
お兄はベッドに腰をかけながら長い脚を組んで分厚い本を読んでいる。
ハァ…本当かっこいい!!!
「ヒナと会うの、なんか久しぶりだな」
「だってお兄、なかなか帰ってこないんだもん。寂しいよ」
お兄は大学生になってから友達と飲みにでかけて深夜に帰ってきたり、そのまま泊まったりとしてるから高校生のわたしとは生活リズムがずれてしまい同じ家にいてもなかなか顔を合わせることがない。
「ねぇ、お兄!今日ね、友達からDVD借りたんだ。一緒に観よう?」
「あぁ、じゃあごはん食べたあとな。あっ、そうだ。ヒナにお土産があるぞ?」
「お土産?なになに?」
「それは食後のお楽しみ。ほら、着替えてこいよ。母さん、今日のカレーは自信作だって張り切ってたから一緒に食べよう」
「うん!!」
自分の部屋に戻って制服から部屋着に着替える。
髪型をてっぺんでお団子にしたいけどなかなかおもったようにうまくできない。
いつもなら適当にやるけど今日はお兄がいるからいつもより可愛くしたいのに!!!
うちのママの数少ない得意料理。
ママは雑誌の編集者で仕事が忙しくなかなか料理を作る機会がない、というのは言い訳だっていうのはパパもお兄も知っている。
ただ単にママは料理が苦手なだけなんだよね。
「あっ、陽菜。おかえりなさい。ごはん、もうすぐでできるからね」
「ママがごはん作るなんて珍しいね。雨でも降らなきゃいいけど」
「失礼ね!今回は自信作よ。いいから、着替えてきなさい。あっ、ついでに哲も呼んできてね」
「えっ!?お兄帰ってきてるの!?」
「今日は講義が早く終わったみたいでって、もう行っちゃった」
お兄が帰ってきてると知って階段を一つ飛ばしで勢いよく駆け上がる。
「お兄!!おかえりなさい!!!」
ノックもせずにお兄の部屋の扉を開けたのにお兄は優しく微笑んでわたしを招き入れてくれた。
「ただいま。ヒナも今帰ったのか?おかえり」
お兄はベッドに腰をかけながら長い脚を組んで分厚い本を読んでいる。
ハァ…本当かっこいい!!!
「ヒナと会うの、なんか久しぶりだな」
「だってお兄、なかなか帰ってこないんだもん。寂しいよ」
お兄は大学生になってから友達と飲みにでかけて深夜に帰ってきたり、そのまま泊まったりとしてるから高校生のわたしとは生活リズムがずれてしまい同じ家にいてもなかなか顔を合わせることがない。
「ねぇ、お兄!今日ね、友達からDVD借りたんだ。一緒に観よう?」
「あぁ、じゃあごはん食べたあとな。あっ、そうだ。ヒナにお土産があるぞ?」
「お土産?なになに?」
「それは食後のお楽しみ。ほら、着替えてこいよ。母さん、今日のカレーは自信作だって張り切ってたから一緒に食べよう」
「うん!!」
自分の部屋に戻って制服から部屋着に着替える。
髪型をてっぺんでお団子にしたいけどなかなかおもったようにうまくできない。
いつもなら適当にやるけど今日はお兄がいるからいつもより可愛くしたいのに!!!