さよなら、片思い【完】
携帯のアラームが鳴って眠気と戦いながらそれを止める。
そろそろ大学行かないとな…。
でも由香里と会うのが気まずい。
大学に入学しても俺と由香里は相変わらず仲が良かったが、モデル活動が忙しくなった由香里とは以前より会える時間が少なくなっていた。
それに加えて大学の可愛い女の子たちに声をかけられるとつい出来心で一晩過ごすというのが増えてきた。
だけど浮気した後に湧く罪悪感、その罪悪感を拭うためにまた女の子たちと遊んでイヤなことを忘れる。
この日も大学生になってから一人暮らしを初めた俺の部屋に女の子を連れこんでいると、撮影中でスタジオにいるはずの由香里がやってきた。
「ゆっ、由香里!?どうして!?」
「撮影が延期になっちゃったから遊びに来ちゃっ…この靴、誰の?」
「いやっ、これは!…その…」
玄関先には女物のパンプス。
もちろん由香里のではない。
パシンっ!と大きく響くと同時に頬に強い痛みが走った。
「さようなら」
由香里は力強い瞳でそう言うとバタンと扉が閉まった。
痛い、だけど由香里の心の方が痛いんだ。
俺は力なくその場にしゃがみ込んだ。
そろそろ大学行かないとな…。
でも由香里と会うのが気まずい。
大学に入学しても俺と由香里は相変わらず仲が良かったが、モデル活動が忙しくなった由香里とは以前より会える時間が少なくなっていた。
それに加えて大学の可愛い女の子たちに声をかけられるとつい出来心で一晩過ごすというのが増えてきた。
だけど浮気した後に湧く罪悪感、その罪悪感を拭うためにまた女の子たちと遊んでイヤなことを忘れる。
この日も大学生になってから一人暮らしを初めた俺の部屋に女の子を連れこんでいると、撮影中でスタジオにいるはずの由香里がやってきた。
「ゆっ、由香里!?どうして!?」
「撮影が延期になっちゃったから遊びに来ちゃっ…この靴、誰の?」
「いやっ、これは!…その…」
玄関先には女物のパンプス。
もちろん由香里のではない。
パシンっ!と大きく響くと同時に頬に強い痛みが走った。
「さようなら」
由香里は力強い瞳でそう言うとバタンと扉が閉まった。
痛い、だけど由香里の心の方が痛いんだ。
俺は力なくその場にしゃがみ込んだ。