さよなら、片思い【完】
ボウルにお菓子の材料を入れかき回しながら深くため息をつく。


まさか哲くんがハロウィン嫌いなんて。


お菓子を渡せないのもショックだけど、好きな人が自分の好きなモノを嫌いって結構ショックだなぁ。


でも嫌いなモノを強要はしたくない。


哲くんにあげられないのは残念だけど、なっちゃんや律さんたちに渡そう。


ため息をつきながら作ってたら美味しく出来るモノも出来なくなってしまう。


気を取り直して大好きなハロウィン映画のテーマソングを口ずさみながらお菓子を作っていった。


数時間後、出来上がったお菓子をハロウィン用のラッピングに包んでカバンにしまいこむ。


ふふっ、明日渡すの楽しみだな。


そんなことを考えながらわたしは眠りについた。
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