さよなら、片思い【完】
彼と秘密の口付けと
小さな頃から引っ込み思案で臆病で、自分の気持ちを人に伝えることが苦手だった。


学力第一主義の両親の教育の元、遊んでる時間があるなら勉強をして過ごしてきた青春時代。


いや、わたしには青春時代なんて甘酸っぱいものは存在しなかった。


休みの日もずっと一日中、勉強するか本を読んでるかのどちらかで。


友達はいなかったけど、そのおかげか両親からは自慢の娘だったし教師からの信頼も厚かった。


大学生になって、今更友達が欲しいなんて思わない。ひとりの方が気楽だ。


だけど、大学の図書館でたまに会うひとりの女の子。


きっかけなんて忘れたけどたまに会うと優しい笑顔で話しかけてきてくれる。
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