さよなら、片思い【完】

いろんな女と遊んできては、いつも脳内には由香里を思い描いていた。


誰もがみんな俺を求めていたけれど、俺は由香里を求めていて。


ただ単に由香里の代わりだった。


それなのに、いつの間にかこんなにも何度も何度も貪欲に唯を求めている自分がいる。


唯を好きになって、


好きな子と身体を重ねることってこんなにも愛しくて、こんなにも尊いものなんだと。


経験ばかりが多くても、そんな簡単なことを初めて知った。


唯が俺の初めて…。




でも、思えばこのときも俺は唯に気持ちを伝えてなかったから、


唯からしたらそんな状態で抱かれて、辛かったよな。


たくさん我慢させて、たくさん傷つけて。