さよなら、片思い【完】
「素敵な式だったね」
「まぁな。最後のスピーチには驚いたけど」
後からわかったのはわたしたちに向けられたあのスピーチは誰も聞かされてないサプライズ演出だったみたいで。
「なぁなぁ!みんなで夕飯食って帰ろうぜ」
「賛成!」
大志くんの提案に手を高く上げる仁奈さん。
「ごめん。わたし、愛理がいるから早く帰らなきゃ」
「そっかぁ、残念。またお店に顔出すよ!」
「本当、ごめんね」
旦那も迎えに来てるし、と迎えにきているご主人と先に帰る律さん。
「悪い。俺たちもこのあと行くとこあるから今日は帰るよ」
行くところ?このあと何か予定あったっけ?
「えぇ!?じゃああたし大志とふたりっきりで行くの!?」
「よし!じゃあ加奈子と会社の先輩呼ぶから飲み会しよう!」
「マジマジ!?ヤッタ!早く早く行こう!じゃあね、哲!唯ちゃん!」
急な飲み会のセッティングに浮かれる仁奈さんは大志くんを引っ張りながらタクシー乗り場へと向かった。
急に静かになったその空気の中、わたしは口を開いた。
「哲くん。どこか行くの?」
「うん。まぁ、乗って」
そう口数の少ない哲くんはまた助手席のドアを開けてくれてわたしをリードしてくれた。
「まぁな。最後のスピーチには驚いたけど」
後からわかったのはわたしたちに向けられたあのスピーチは誰も聞かされてないサプライズ演出だったみたいで。
「なぁなぁ!みんなで夕飯食って帰ろうぜ」
「賛成!」
大志くんの提案に手を高く上げる仁奈さん。
「ごめん。わたし、愛理がいるから早く帰らなきゃ」
「そっかぁ、残念。またお店に顔出すよ!」
「本当、ごめんね」
旦那も迎えに来てるし、と迎えにきているご主人と先に帰る律さん。
「悪い。俺たちもこのあと行くとこあるから今日は帰るよ」
行くところ?このあと何か予定あったっけ?
「えぇ!?じゃああたし大志とふたりっきりで行くの!?」
「よし!じゃあ加奈子と会社の先輩呼ぶから飲み会しよう!」
「マジマジ!?ヤッタ!早く早く行こう!じゃあね、哲!唯ちゃん!」
急な飲み会のセッティングに浮かれる仁奈さんは大志くんを引っ張りながらタクシー乗り場へと向かった。
急に静かになったその空気の中、わたしは口を開いた。
「哲くん。どこか行くの?」
「うん。まぁ、乗って」
そう口数の少ない哲くんはまた助手席のドアを開けてくれてわたしをリードしてくれた。