さよなら、片思い【完】
わたしが来ることは受付の人に通してあるみたいで、名前を言うとすぐに入り口に通してくれた。
受付で案内されたエレベーターに乗るとどんどん上昇していき目的の階に着く。
フロアに入ってわたしが見た光景はそこらかしこにいる綺麗な人たち。
「すごい…」
もちろん由香里さんも綺麗だけど、負けず劣らず綺麗な人たちが綺麗な衣装を着て自信に満ち溢れている。
早く由香里さんを探さなきゃ、と思いキョロキョロしていると誰かにぶつかったのか体に小さな衝撃が走った。
「痛っ…」
「すすすすみませんっ!」
ボソっと低く小さな声が聞こえたのと同時に、慌てて頭をおもいっきり下げて謝る。
「あぁ、どうしてくれんの?チビ。これで俺の撮影に支障が出たら責任取ってくれんの?」
「本当、すみません!よそ見してて…」
由香里さんの仕事場でこんな失態をして泣きそうになる。
「唯ちゃん!?どうしたの!?」
声の聞こえた方を見ると由香里さんが走りながらわたしの元まで駆け寄ってきた。
「ちょっとワタル!わたしの友人になにしてんのよ!?大丈夫?」
「一條の友人?素人がこんな場所でウロウロするなって言っておけ」
由香里さんにワタルと呼ばれた男の人はわたしに対しておもいっきり冷めた目線を向けた。
ダークアッシュの髪色をしたその人は背が高く彫りが深い綺麗な顔立ちをしていて、上原くんとは違うタイプの人に魅せるオーラがあるような、そんな印象を持った。
「それにぶつかってきたのはそっちのチビの方。あぁ、中身、溢れないでよかった」
ただ手にしていたイチゴミルクのパックジュースを心配している姿のギャップに少しびっくりしたけど。
受付で案内されたエレベーターに乗るとどんどん上昇していき目的の階に着く。
フロアに入ってわたしが見た光景はそこらかしこにいる綺麗な人たち。
「すごい…」
もちろん由香里さんも綺麗だけど、負けず劣らず綺麗な人たちが綺麗な衣装を着て自信に満ち溢れている。
早く由香里さんを探さなきゃ、と思いキョロキョロしていると誰かにぶつかったのか体に小さな衝撃が走った。
「痛っ…」
「すすすすみませんっ!」
ボソっと低く小さな声が聞こえたのと同時に、慌てて頭をおもいっきり下げて謝る。
「あぁ、どうしてくれんの?チビ。これで俺の撮影に支障が出たら責任取ってくれんの?」
「本当、すみません!よそ見してて…」
由香里さんの仕事場でこんな失態をして泣きそうになる。
「唯ちゃん!?どうしたの!?」
声の聞こえた方を見ると由香里さんが走りながらわたしの元まで駆け寄ってきた。
「ちょっとワタル!わたしの友人になにしてんのよ!?大丈夫?」
「一條の友人?素人がこんな場所でウロウロするなって言っておけ」
由香里さんにワタルと呼ばれた男の人はわたしに対しておもいっきり冷めた目線を向けた。
ダークアッシュの髪色をしたその人は背が高く彫りが深い綺麗な顔立ちをしていて、上原くんとは違うタイプの人に魅せるオーラがあるような、そんな印象を持った。
「それにぶつかってきたのはそっちのチビの方。あぁ、中身、溢れないでよかった」
ただ手にしていたイチゴミルクのパックジュースを心配している姿のギャップに少しびっくりしたけど。