さよなら、片思い【完】
お互いの距離が徐々に近付いてきて、
あと数センチ、
上原くんの口付けを待つように自然にゆっくりと目を閉じる。
ーーあぁ、ずっと唯の側に…。
ちょっと待って…。
「うっ、上原くんっ!ちょ、ちょっとストップ!」
「えっ?どした?」
いきなり止められて不思議に思いキョトンとした顔を見せる上原くん。
「上原くん!さっきわたし、何か言ってなかった!?」
「何か?寝言ってこと?」
コクコクと大きく頷く。
さっきのセリフが夢なのか、はたまた現実なのか。
「…大丈夫。寝言なんて言ってなかったよ」
ちょっとした間が気になったけど上原くんはわたしを安心させようと優しく微笑んだ。
良かった、聞かれてなかったんだ。
由香里さんの元へ行ってほしくないと願ったあの夢の中のセリフ。
あのセリフは身代わりの彼女の立場であるわたしが伝えていいセリフではないから。
あと数センチ、
上原くんの口付けを待つように自然にゆっくりと目を閉じる。
ーーあぁ、ずっと唯の側に…。
ちょっと待って…。
「うっ、上原くんっ!ちょ、ちょっとストップ!」
「えっ?どした?」
いきなり止められて不思議に思いキョトンとした顔を見せる上原くん。
「上原くん!さっきわたし、何か言ってなかった!?」
「何か?寝言ってこと?」
コクコクと大きく頷く。
さっきのセリフが夢なのか、はたまた現実なのか。
「…大丈夫。寝言なんて言ってなかったよ」
ちょっとした間が気になったけど上原くんはわたしを安心させようと優しく微笑んだ。
良かった、聞かれてなかったんだ。
由香里さんの元へ行ってほしくないと願ったあの夢の中のセリフ。
あのセリフは身代わりの彼女の立場であるわたしが伝えていいセリフではないから。