秘密。
プロローグ
あたしは逃げた。
闇から。
運命から。
けど結局はその闇から逃れることは出来なかった。
光を求めて。
光を拒絶して。
矛盾した心で彷徨った。
闇の中を。
伸ばした手は、どこに続いているのだろう。
伸ばした先には何があるのだろう。
――…何でもいい、誰でもいい。
あたしの手を取って。
そして、離さないで。
あたしが願うのは、ただ、それだけ――…