秘密。



そして予想した通り10分くらいした頃、バイクのエンジン音がして空き地の入口に周の姿。



あたしはバイクから降りると周のもとに向かった。


ヘルメットを取った周は乱れた黒髪を掻き上げて小さなボストンバックを引っ張り出す。



それを近づいてきたあたしに無言で渡した。



「ありがとー」



受け取ったあたしはニコリと笑って



「怒ってる?」



眉間にシワを寄せる周を見上げた。



うん、この顔は完全怒ってるね。





< 10 / 39 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop