秘密。




そう言うと楓は少し言葉をつまらせて




「あー…あのさ、冬真が今何やってるか知ってるか?」



「何って……何?」




一人暮らし始めて高校ライフ送ってをじゃないの?



聞き返したあたしに楓はポリポリと頭をかいて






「紅華って族知ってっか?」


「あー、ここら辺締めてる暴走族?」



「おう。……冬真、紅華の幹部やってる」




「へーそっか」



「おう」



「紅華の幹部かぁ」



「ついでに俺も」




「へーすごいね」



「おう」



「へー……」



「……」



「……」



「……」



「…………………は?」


紅華の……………幹部、ですと?




「は!?」



「おわっ!?今ごろ何だよ!」



「え、と、冬真が暴走族!?てか幹部って何!?」



「いや、幹部は幹部…。あーでも驚くよなそりゃ」



ええ、驚いてます!


だって、だってさ!!




「あの冬真だよ!?無垢で純真で天使のリング乗っけてるふわふわしてて可愛い冬真が!!」




「…………ダレそれ」




「あんた!冬真に何した!!」




「何もしてねぇよ!!つか冬真が無垢で純真!?ありえねぇっ!!!」




「あたしのこと“お姉ちゃん”って言っていっつも後ろにくっついてきた冬真だよ!?」



「はっ?何、アイツ、そんな可愛い生き物だったわけ!!?ブハハハハハ!!!」




「人の弟のこと笑ってんじゃねぇ!!!」



「うごっっ!!!」




腹を抱えて笑いだした楓にあたしの回し蹴りがクリーンヒット。



一発KO。さっすがあたし♪




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