秘密。
「じゃあ、あたしを呼んだのも気まぐれってやつ?」
「九割そうだろうな」
なんだそれ。
理解不能な紅華総長に呼ばれているということにあたしは自然と溜め息をこぼしていた。
そして冬真達の通っている学校に到着。
なんとなく予想はしてたけど……
「男子校、ね…」
それでもって
「不良の巣窟……だね」
不良校。
無駄にキチンと並べられた、改造バイク達。
タバコ一つ落ちていないグラウンド。
新校舎かって思えるくらい真っ白な校舎。
そこに集う、カラフルヘヤーの不良達。
うん。
改造バイク、カラフルヘヤーは予想してた。
けどこの綺麗な校舎&グラウンドは予想してなかった。
……世の中、不思議なことがたくさんあるんだね…。
総長がいるという教室まで案内されることになったあたしは隣に冬真、前に南という形で廊下を進んでいた。
楓は校舎に入った途端なにやら先生らしき人に捕まって連れて行かれてしまった。
どうやら期末テストの補習授業をサボり続けていたらしい。
廊下を歩いていると他の生徒達が驚いたようにあたしをみてきた。
けど冬真に睨まれてそそくさと視線を泳がせた。