秘密。



この薬結構効くなぁ…。


男に飲ませたのはちょっと強力な睡眠薬みたいなもの。



当たり前だけど死ぬワケない。



男が気付いた時にはもう次の日であたしはいないっていう…、ね?




あたしはただ寝床が欲しかっただけだもん。




「ふはぁー気持ちー」




キングサイズのフカフカベッドに潜りこみ、可哀想だから男にもタオルを放り投げてあたしは眠りについた。





ここ最近、あんまりこの手段はやったことなかったけどうまくいった。



あー…でもアイツにばれると怒られるだろーなー。


……その時はその時だ。



完全な眠りにつくまでの間あたしは目を瞑ったままこれからの計画を立てた。



取り合えず明日、アイツに連絡して……




取り合えず、弟でも探そう、と。




あたしには弟がいる。


一つ下であたしに懐いてくれていて、仲がよかった。


けどあたしが家出をしてから、もちろん会っていない。


両親とは仲が悪かったっていうか……家で浮いてたあたしにとって唯一の家族だった。



会いたい。ただ純粋にそう思う。



弟の名前は神楽冬真(カグラトウマ)。


あれから2年……。



今年高校に進学した冬真は一人暮らしを始めた。という調べがついている。



……弟のこと調べるなんて、あたしはブラコン?



………。



うーん、まぁ、ブラコンだな。



だって冬真、可愛いし?



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