傷×恋=幸
だから別にセックス抜きにしたって、俺は平気でいられると思う。



でもあのちーの顔、あの声…。



俺だけがさせられるちーの顔が見たくなる。



ちーを支配してる感覚が好きで。



必死に手を伸ばして俺を掴み、溶けそうなくらいの涙目でポヤッとしたあの顔…。



たまんなく好き…。



俺の下にいる時のちーは、学校で見るキレイな女ではなくて『カワイイ女』を出してくれるから。



俺だけが知ってればいい。



俺だけが見ることが許されてる。



そんな気がするからちょっかい出すんだ。



「そう言えば風都、相談があるんだけど…」

「話し反らしたな?」

「違うよ!!まじめに相談…」

「なんだよ」

「三者面談…どう…したらいい…かなって…渡された、今日…」



ヤバい。



ちーが言ってる意味がわけわかんなくなってる。



「何を渡された?」

「あっ、日程…」

「そうか、わかった。心配すんな」

「うん…」



ちーの傷はまだ癒えそうにない…。



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