傷×恋=幸
母親が今どんな状況なのかってのは気にならないわけじゃないけど…。



ちーと母親が会ったら…きっとちーはまた暗い顔をする。



昼が終わっても、頭はそのことでいっぱいだった。



「学校的にどうなの?」

「えっ?」

「もし、風都の母ちゃんがちーんとこに来たら。一緒に住んでるってヤバくねぇの?」

「そんなの気にする学校じゃねぇだろ」

「学校内のことなら自由にやれって感じだけど、去年いた先輩はガキできて退学って話し」



マジ…?



学校の外では厳しいってことか…?



「でも事情が事情だし…」

「わけわかんねぇ母親なんだろ?会って話ししとくってのもアリなんじゃね?」

「なにを…?」

「これからのこと」



確かにクロの言うことは正しい…。



あの時は家出同然に出てきたようなもんだし…。



ちーもあのままじゃダメだよな…。



家に帰り、ちーが風呂に入ってる時間に母ちゃんに話した。



「三者面談、ちーの母親に来てもらおうと思うんだけど」



母ちゃんは反対かも…。



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