傷×恋=幸
古文はなんとかなりそうで、数学はあたしじゃムリ。



英語は悠都君が得意だから悠都君に任せ、他の教科はほとんど暗記。



「数学どうしよっか…」

「テキトーに数字書けば当たるんじゃね?」

「バカ~…」



次の日、麻衣子に相談したら麻衣子は数学が得意だと言った。



頼む、麻衣子!!



「わかると楽しいよ~」

「楽しいわけねぇだろ」

「じゃあ風都は何が好き?」

「好き…」



麻衣子が頑張って風都の得意な服作りに当てはめて教えてくれた。



風都はやればできる子だ。



麻衣子が頭いいこと、今更気づいたよ…。



あたしよりもずっと頭がいいみたい…。



そもそも、このバカ高に来た理由はバイトがしたかったからで。



学力よりもその日を生きていくための力がほしかったあたし…。



今、わかったよ。



バイトよりも生きていくために必要なモノを見つけるために来たんだ。



な~んて、風都と出会えたから言えることですけど。



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