傷×恋=幸
保健室、家庭科室、音楽室。



いねぇよ…。



「夏川~。なにしてんだよ」

「先輩、グニュグニュってなに!?」

「は…?」

「グニュグニュで思いつくもの!!」

「ぶどう…とか?」

「…………話になんねぇな。つかえねぇ先輩。死ね、ボケ」

「あ!?」



逃げた。



とにかくグニュグニュの正体がわからなくて。



走りすぎて腹痛くなってきたじゃねぇか…。



腹…?



内蔵って…グニュグニュの仲間に入る!?



走って向かった実験室。



教室の真ん中にポツンと座り、外を眺めていた。



「見つけたっ…」

「遅いぃぃぃぃ~…」

「グニュグニュじゃ意味わかんねぇよ…」

「わかるのが愛でしょ?」



まぁどうでもいい。



ちーが見つかった。



「人体模型ねぇじゃん…」

「グニュグニュはアレのこと」



ホルマリンの中に入ってるヘビ…。



わかるわけねぇだろ!!



「ヘビはグニュグニュじゃなくてニョロニョロだろうが!!」

「そう?」



でも見つかったからよかった…。



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