傷×恋=幸
勝手にいなくなったんだ。



自分の意志でいなくなって…。



ちーは俺の気持ち考えたのか?



そんな思いのまま、ちーがいなくなってから2週間。



俺の誕生日。



朝から鼻水が止まらず、頭が痛い。



完璧に風邪をひいた俺の放課後…。



「風っ…」

「ちー…」



ちーが学校に会いに来た。



2週間しか経ってないのに、なんだかすげー懐かしく感じる。



目に涙をいっぱい溜めてるちーの姿を見て、それがこぼれる前に抱きしめてしまった。



会いたかった…。



俺、ちーに会いたかったんだ…。



もう離したくねぇよ…。



同じ家に帰って、同じメシ食って。



あわよくば一緒に寝たい…。



「嫌い…なの?」

「そんなこと…言ってねぇだろ…」

「風都に会いたくてっ死ぬくらい辛かったっ…」



なんでちーは自ら苦しい道を選んだ?



俺だけじゃなく、ちーも…苦しいのか?



「お前金持ってる?」

「うん…」

「ラブホ行こ」



ふたりになりたかった。



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