傷×恋=幸
笑ってたらちーがやってきた。



「なに…仲良くなってんの?」



仲良くなったから笑ってんじゃねぇよ。



犬猿の仲だって確認できたのがウケただけ。



「行くぞ」

「なんだよぉ~…。あたしだけ仲間外れみたいじゃん…」

「新幹線乗り遅れんぞ」



プクッと膨れたちーの大荷物を持ったらやたら重い…。



なに入ってんだよ1泊なのに…。



「千衣、駅まで送るよ」

「ありがとう!!」



駅まで歩くはずだったもんだから、ちーは嬉しそうに良平さんに笑顔を向けた。



勝ち誇ったよいな良平さんの顔にイラッ…。



マジムカつくわ。



送ってもらった駅でわざとらしくちーと手を繋ぎ新幹線に乗った。



俺は親なんかに負けねぇから。



「1時間で着くんでしょ?」

「らしいな」

「楽しみだね!!」



今でも寒いのにもっと寒いとこらしい…。



もちろん、防寒対策はバッチリ。



駅の自販機で買ったホットココアを両側のポケットから1つずつ出し、ちーに手渡した。



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