傷×恋=幸
グラスをシンクに置き、隣のちーを眺めた。



細くて白い首…。



吸いつきたくなる。



「やっぱりちーって美人」

「どうしたの?なんか変だよ、風都」

「キス…しよう、ちー」

「えっ!?えっ…?寝ぼけてるの?」



キスしたくなった。



誰でもよかったわけじゃない。



ちーとキスがしたい。



「風っ…」

「黙らねぇと噛みつくぞ」



静かになったちーにキスした。



柔らかい…。



なんか…スッゲー好きかも…。



「は、初めてだったのにっ…」

「感想は?」

「生命エネルギー吸い取られたっ!!」

「う"っ…」



真っ赤な顔して腹に一発グーを入れたちーは部屋に走ってってしまった。



泣かせてはいない?



でも…キスってこんなに満たされるもんだったか?



テツのセフレとヤった時より、俺の心は遙かに満足してる。



もっとしたい、ちーと。



って、なんなの、この感情…。



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