傷×恋=幸
いてぇいてぇ…。



鼻血出るって…。



ベッドに座る俺に容赦なく…。



「まさか顔まで届くとは…」

「ガードされてるとこ蹴ったってスッキリしない…」



まぁスッキリしたならいいけど…。



立ち上がって部屋を出ると作りかけの料理。



どうすんの、コレ…。



「ちー、メシ」

「作るから退いて。邪魔」

「うおっ!!」

「唇から血が出てるよ」

「へっ!?」



うわっ…。



さっきの蹴りで流血…。



「ただいま~。あれ?母ちゃんいねぇの?ってかお前、口から血ぃ出てんだけど」

「ちーに蹴られた…」

「んなわけねぇだろ。千衣ちゃん、ただいま」



マジだから!!



結構な力で蹴ったから!!



マジムカつく、ちー…。



俺が助けなきゃここにいねぇのに…。



家族全員騙されてんだ…。



ぜってぇ食ってやる。



泣こうがわめこうが、必ず食ってやるからな!!



「風都、ご飯だよ」

「お前食わしてよ」

「マジバカじゃないの」



コイツがだんだんわかってきた気がする…。



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