傷×恋=幸
食欲もそんなにないので部屋に戻った。



しばらくして薬を持ってきたのは風都。



「飲んだことにしとけ…」

「うん…」

「やりすぎた?」

「よく覚えてない」

「まさか落ちるとは…」

「初めてって痛いんじゃないの?痛くなかったけど」

「ヤってねぇよ。バカか」



はい…?



最後まではしてないのですか…。



「他のコのとこ…行く?」

「行かねぇよ。他の女はいらねぇって言っただろ」



キュンと胸が締め付けられた。



あたしじゃなんにもして上げられないかもしれないけど…風都にあげれるものは全部あげたい…。



「母ちゃんとかに言わねぇでな?」

「なんで?」

「時期見て話す。少しは楽しませろよ」

「なにを?」

「ちーとの時間」



本当は甘えん坊なのかな?



なんて思っちゃった。



本人に言ったら全力で否定するだろうから言わないけどね。



「ダルいから寝る」

「キスして、ちー」

「大好き…風都…」



今のあたし、風都がすべて。



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