傷×恋=幸
ちーは窓際で授業を受けていた。



受けるというよりただ座ってるだけ。



教室に入ると、若干冷たい空気を感じた。



そういやクロが言ってたな。



中学んときに揉めたヤツが同じクラスだって。



「これ、なんの授業?」

「たぶん英語?」

「へぇ~、人多いな、ちーのクラス」

「超バカが1組でしょ?バカ準にクラス構成されてるからね」

「俺がバカって言ってんのか」

「風都はバカじゃないの?」



バカだけど…。



空いていた隣の席に座ると、ちーの前に座ってる女が話しかけてきた。



俺、入学したての頃にコイツとヤったかも…。



「どんな関係?」

「彼女」

「えっ…?ウソでしょ?風君って特定作んないんじゃ…」

「悪い?」



別によくねぇか?



俺が誰と付き合ったって関係ねぇじゃん。



「夏川、顔貸せよ」

「あ?めんどくせぇ。ケンカしてぇなら他当たれよ。暑くてやる気しねぇ」

「ナメてんのかコラ…」



めんどくせ~。



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