秘密の世界

～回想～

「おい、莉奈。お前今日天界にいくぞ。早く民に莉奈が、王女になることを伝えなきゃ民が、安心できないだろう?」

ガイが突然、玄関に向かう莉奈に言う。


「えっ今日!?私、みんなにお別れも言ってないんだけど。」


「そんなん、今日いえばいいだろう?どうせ、夜に行くんだから。」


「それを先に言ってよ!じゃあ、私少し遅くなるから、そのままそっちに行くよ。どこ、待ち合わせ?」


「この家の屋上。」


「屋上?分かった。なるべく早く帰れるようにするね。いってきます!」


莉奈は玄関の扉を開け、出て行った。


「さーて。莉奈、どんな反応するかな?」


ドアの向こう閉められた扉の前で不気味な笑みに気づきもせずに。
そしてこの後、莉奈は悲鳴を上げることとなる。





莉奈は思い出した。


「えっじゃあ、ここ天界?でも、この広い部屋は?」


「あなたの部屋ですよ、王女。元は王妃の部屋でした。」


すぐ横にいるおじいさんが言う。


「お母様の・・・あなたは?」


「ずっと、この国の王に仕えてきた者です。」