秘密の世界
フフフっと意味深な笑みをする女達・・・。莉奈は何だかいやな予感がし、顔を引きつらせた。






20分後、莉奈は2階の舞台そでにいた。下から人々の声がざわざわと聞こえている。


「なんだか、こわいよ。私を見て、みんながどう思うか・・・。」


「大丈夫ですよ。みんな王女が来るのを待ち望んでいたのですから。それに、とてもお綺麗ですよ。」


レミリアが微笑む。レミリアは、白い警備隊の格好をし、先に来ていた。


(みんなも白い警備隊の服で来るんだろうな。)


莉奈が考えている時にちょうど、案の条白い警備服を着たガイ、アルト、レイヤが来た。しかも、ガイはやくざみたいな髪型をしている。

「遅かったじゃない。何やってたの?」


レミリアが問うと、ガイが答えた。


「いや、ちょっと髪やってたら遅くなっちまって。」


「私は王女より先に来てたけど・・・。ふつうこれが基本でしょう?あんた達もこの男に従わないでよ。ちょっと、聞いてる?」


前者はガイに、後者はガイについていた2人に言ったが、レイヤはまったく聞いていない。
レミリアはレイヤの目線を追い、その真意に気づいた。レイヤはいつの間にか、カーテンのそばでメイドとしゃべっている莉奈を見ていた。


「綺麗でしょう。あの子。」


「あっいや、俺は別に。」


レイヤはとっさに顔を背ける。すると、レミリアがレイヤの目をのぞき込んだ。




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