秘密の世界
1人の少女が莉奈にむかってそう言いながら
近づいてくる。


(あっ3年の如月 麗(きさらぎれい)うちの学校で1番綺麗で今まで何十人もフって、今は圭くんをねらってるって有名なんだよね。)


「何、人の顔じろじろ見てるのよ。」


麗の声で莉奈は我に返った。


「あの、名前は?」


今度は圭の声が後ろから聞こえてきたの
で、莉奈は振り返った。


「あっ私は・・・」


すると、麗が圭の腕にすばやくしがみつく。


「ちょっと無視しないでよ。ねぇこんな人ほっといていきましょうよ。」


前は莉奈に、後は甘ったれた声で圭に言った。 


そして、圭の腕を引っ張り無理矢理学校へと連れて行く。圭は苦い顔をしながら、引っ張られていった。


しばらくそれをつっ立って見ていた莉奈は圭が空いてい
る手を、こちらに向かって振っているのを見た。
そして、圭の笑顔も。


莉奈は自分の顔が赤くなるのを感じていた。







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