俺様男子と同居中…!?
「…ってさ…」
「ん?」
葵の声が…
ドライヤーの音で、よく聞き取れなかった。
「純ってさ…
意外と、優しいよね。」
「え?」
き、急になんだよ…
「…俺が優しいのなんか、今に始まったことじゃねぇし!」
「ふふっ。
そうかもね。」
は?
“そうかもね” ?
いつもは、嘘つくな~…とか、言うのに。
「今日、迷子になってた玲音くんのお母さん探してたし。」
「家まで連れて行ったのは、葵だろ。
結局、俺は何もしてねえ。」
あの時、葵が来てくれなかったら…
俺は、まだガキを送れてなかったかもしんねえ。
「何もしてなくないよ。
玲音くんのお母さん、必死で探したんでしょ?
…何もしてなくないじゃん!」
葵…
そんな風に思ってくれてる、葵の方が優しいよ。